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第三者承継で「資質ある後継者候補」を見極める「6つの視点」
第三者承継で「資質ある後継者候補」を見極める「6つの視点」 | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン

事業承継のトレンドは、親族内承継から第三者承継へとシフトしつつあります。第三者への承継というと全株式を譲渡するM&Aが主流ですが、少数の普通株を譲渡して、残りは無議決権株式としてオーナーが保有するという「第4の承継スキーム」も選択可能です。実際にこの方法で承継し、今では「後継者候補」と「後継者を探しているオーナー」を結ぶマッチング事業を行う筆者が、第三者への承継において後継者候補の「資質」を見抜くポイントを解説します。

M&Aニュース
2022/02/21
東京海上が中小企業M&A保険…買い手の損失補償・事業承継を後押し
東京海上が中小企業M&A保険…買い手の損失補償・事業承継を後押し

東京海上日動火災保険は今月、中小企業のM&A(合併・買収)に伴う買い手の損失リスクを補償する保険の販売を始める。M&Aでは大型案件向けの保険はあるが、小規模案件の補償は手薄だった。経営者の高齢化が進む中小企業の事業承継

M&Aニュース
2022/02/21
M&Aで生じるシナジー効果とは?3種類の代表的シナジー
M&Aで生じるシナジー効果とは?3種類の代表的シナジー

M&Aを行うということは、シンプルに言えば、2つの企業が1つの企業になるということです。ただし、2つの企業が1つになるからと言って、売上高がそれぞれの企業の売上高の総和になるわけではありませんし、必要となるコストもその総和となるわけではありません。つまり、M&Aによって2つの企業が1つになることは1+1=2という効果をもたらすわけではありません。この記事では、M&Aにおけるシナジー効果についてわかりやすく解説していきます。

M&Aにおける「シナジー効果」とは?

 M&Aは、一般に、株主のために企業の財務パフォーマンスを向上させることを目的として行われます。財務パフォーマンスの向上は、市場シェアの拡大、顧客層の拡大、企業財務力の強化などによってもたらされるものです。そして、このような財務パフォーマンスの向上は、M&Aによるシナジー効果によって生じるものです。

 シナジー効果は2つ以上の組織の協力や相互作用の結果、生じる効果と定義することができます。協力によって、各企業の独立した努力の合計よりも大きな効果が生まれるのです。2つの企業が1つのグループとなることで、どちらか一方が単独で達成した以上の収益を上げることができたり、重複するプロセスを排除または合理化して大幅なコスト削減を実現できるようになります。

 シナジー効果により合併後の企業の株価が上昇すれば株主は利益を得ることができます。合併によって期待されるシナジーは、収益の増加、人材や技術の融合、コスト削減など、様々なものです。

シナジーを狙うM&A

 たとえば、A社とB社がシナジーを狙ってM&Aを行うことにしたとしましょう。A社とB社が合併するのは、合併することでコスト削減と利益増加が可能になると考えるからだとします。A社が販売する製品の原材料をB社が生産しています。合併すれば、A社は業者を探す必要がなくなり、原材料の調達がスムーズになります。一方、B社は合併することで、販売やマーケティングに悩まされる必要がなくなります。A社にとってより良い原材料を生産するために、B社は製造プロセスを改善することに集中できるようになります。このようにして、M&Aのシナジー効果が生まれるのです。

シナジー効果の種類

 M&Aにおけるシナジー効果は、2つの企業、あるいは事業が一つになることで生じるものです。シナジー効果によって具体的にどのような効果があるのでしょうか?以下では、シナジー効果の代表的な例として、「収益シナジー」・「コスト・シナジー」・「ファイナンシャル・シナジー」について紹介していきます。

収益シナジー

 M&Aにおける3つのシナジーのうち、最も期待できるシナジー効果が収益シナジーです。2つの会社あるいは事業のM&Aがもたらす収益シナジーによって販売する製品が増えることになります。

 たとえば、A社がB社を買収したとします。A社は古いノートパソコンを販売する事業を行ってきました。しかし、B社は新品のノートパソコンをかなり安く売っています。B社はまだ利益も規模も小さいものの、新品のノートパソコンをかなり安く販売しているので、A社の競争力に大きな影響を与えています。こうした状況下において、A社がB社をM&Aすることで、中古ノートパソコンのみの販売から、新しい市場での新品ノートパソコンの販売に領域を拡大することができます。こうしたM&Aによって両社の収益は増加し、個々に事業を展開する場合と比べて、共に多くの収益を上げることができるようになります。ここに収益シナジーの意義があります。

コストシナジー

 M&Aにおけるシナジー効果として期待できる効果の2つ目はコスト・シナジーです。コスト・シナジーとは、M&Aの結果、2つの企業のコストを削減できるという効果です。先ほどの例で言えば、B社を買収した結果、A社は新しい地域に進出するためのコストを削減することができます。さらに、A社は追加コストがかからずに新たな顧客層を獲得できるのです。

 コスト削減は、コスト・シナジーの最も重要なメリットの一つです。コスト・シナジーという効果の結果として、お互いの企業が負担してきたコストは間違いなく削減されるでしょう。この例では、A社とB社の間でコストシナジーが発生した場合、統合された会社は物流、保管、マーケティング費用、トレーニング費用(A社の従業員がB社の従業員をトレーニングでき、その逆も可能です)、さらに市場調査などに多くのコストを削減することができるのです。

ファイナンシャル・シナジー

 M&Aにおけるシナジーの3つ目はファイナンシャル・シナジーです。中堅企業が銀行から融資を受けようとする場合、銀行は利息を多く取るかもしれません。大きな資本力を持つ企業よりも、貸倒れが生じる可能性が高いからです。しかし、中堅企業同士が合併し、その結果、銀行から融資を受けることになれば、資本構成がよくなり、借入金を支えるキャッシュフローもよくなります。ファイナンシャル・シナジーとは、このように、中堅企業同士が合併することで財務的なメリットを生み出す効果のことです。

 ファイナンシャルシナジーを追求することで、2つの会社は、借入金や支払利息が少なくなるという財務上のメリットを得るだけでなく、さらに税制上のメリットも得ることができます。 さらに、信用力を高め、資本コストを削減することも可能となるのです。

おわりに

 M&Aはシナジー効果を期待して行われるものです。しかし、単にM&Aを行えば必ずシナジー効果を得られるかと言えばそうではありません。M&Aを行う前に、相手企業との間でどのようなシナジー効果が期待できそうか、あらかじめ予想する必要があります。期待できるシナジー効果が得られるとは限らないからです。この記事では、代表的なシナジー効果について説明しました。M&Aによって生じるシナジー効果は一つとして同じものはありません。その理由は、世の中には1つとして全く同じ企業はないからです。この記事を読んで、まずはM&Aによって生じる代表的なシナジー効果について理解したうえで、自身の会社のM&Aのシナジー効果がどのようなものになるか考えていきましょう。

M&Aの基礎知識
2022/02/20
学習塾のM&A~塾業界の特徴・M&A事例3選~
学習塾のM&A~塾業界の特徴・M&A事例3選~

はじめに

 従来、学習塾業界は、少子高齢化による利用者の減少によって事業者の売上高の減少が予想されていました。しかしながら、近年の動向を確認してみると、子ども1人あたりにかける教育費については上昇傾向にあり、これが後押しするかたちで学習塾業界は活況を見せています。最近の新型コロナウイルスの世界的な流行により、これまで進まなかった授業のオンライン化も進んでおり、今後の学習塾業界における競争は激しくなっていくものと予想されます。こうした学習塾業界において、近年、M&Aが盛んに行われるようになっており、業界の再編が進んでいます。

 この記事では、学習塾業界全体の動向について概説したうえで、近年学習塾業界で行われたM&A事例を3つ紹介していきます。

学習塾業界の特徴

塾

 学習塾とは、主に義務教育課程または高等教育以上の課程にある児童・生徒に対して、学校における公教育とは別に学習指導や進学指導を行う教育施設を指します。少子高齢化が進む日本において、従来、学習塾業界は厳しい状況に立たされると予想されてきましたが、少子高齢化が進んでも、子ども1人あたりの学習塾費が増加傾向にあることで、学習塾事業を提供する事業者の売上高は予想ほど減少していません。

 昨今では、補習から受験指導まで幅広いニーズに対応可能で、難関校への豊富な合格実績も有する大手事業者のシェアが高まってきています。事業者をみると、これまでは低学年から高学年まで生徒を囲い込むことを目的としたM&Aの動きがみられましたが、今後はノウハウ共有を狙いとした大手同士での連携や協業が進んでいくことでしょう。

 少子化で学習塾間の競争は激しさを増しているものの、学習塾大手はM&A(合併・買収)をテコに地域展開を加速させています。ビデオ・オン・デマンド方式の映像講義も、通塾や理解度など生徒の都合に合わせられることから、広がりを見せています。特に、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発出を受け、2020年4月~5月の期間は通塾による学習指導が大きく制限されたことから、学習塾・予備校事業者の多くは、オンライン授業の導入や、映像授業、デジタル教材などを無償提供して学習サービスの継続に努めました。

この結果、学習塾・予備校市場におけるデジタルを活用した学習サービスを導入・活用する環境が大きく進展しています。オンライン授業が一般化したことによって、首都圏の大手学習塾・予備校事業者が、地方や海外在住の生徒に向けてオンライン授業を提供するサービスを新たに立ち上げる動きもみられるので、今後は、大手企業による地方の中小事業者への圧力が強まることが考えられます。大手事業者が蓄積してきたノウハウに基づいて、地方の児童・生徒を取り込む動きが今後は盛んとなりそうです。

学習塾のM&A事例

 ここからは、実際に行われた学習塾業界のM&A事例を紹介していきましょう。

①三浦宙也氏がエージェントへ事業譲渡したM&A事例

 株式会社エージェント(本社:東京都渋谷区)は、三浦宙也氏より、2021年4月19日付で掲載動画数900本以上、累計会員数900名以上のオンラインスクールである、「本気のパソコン塾」事業を譲受けました。このM&Aによって、本気のパソコン塾に関する、一切のコンテンツや会員様に関する権利義務を株式会社エージェントが承継しました。

②SELC Australia Pty Ltdが京進へ株式譲渡したM&A事例

 2020年10月、京都、滋賀地盤の小中学生向け学習塾を展開する株式会社京進は、学習塾事業を展開するニチイ学館の傘下でSELC Australia Pty Ltd(オーストラリア・シドニー)の発行済全株式を取得し連結子会社化するのに成功しました。

 京進は、もともと、学習塾サービス、海外での学習塾サービス、フランチャイズ事業、英会話サービス、国際人材交流事業、保育サービス、日本語教育、介護サービス、キャリア支援サービス、フードサービス事業など多角展開する学習塾事業者です。京進は、SELC Australia Pty Ltdとノウハウとリソースを共有することで、英会話事業の新規サービス展開、およびその他語学関連事業と相互にシナジー効果を生み、事業拡大を図るとしています。

③明光ネットワークジャパンがユーデックなどを教育LABOへ株式譲渡したM&A事例

 2020年5月、個別指導塾および学習塾、各事業ブランドのフランチャイズ展開など教育事業を運営している株式会社明光ネットワークジャパンは、連結子会社である株式会社ユーデック及びユーデックの完全子会社である株式会社晃洋書房について、保有するユーデックの全株式を教育LABO株式会社に譲渡しました。

 ユーデックは、明光義塾チェーンに対して明光義塾統一テストの提供や公立高校入試過去問題集の販売事業等を展開している事業者で、晃洋書房は、大学教科書の発行を主軸に出版事業を行ってきた事業者です。明光ネットワークジャパンによる株式譲渡は、経営資源の最適化を目指したものです。

塾生徒

おわりに

 学習塾業界では、近年、業界の再編が進んでいます。その理由は、長期的に利用者の減少が見込まれていること(需要の減少が見込まれていること)と、短期的にオンライン講義へのノウハウの蓄積が必要になっていることが挙げられます。大手事業者のノウハウを、地方の中小事業者に提供することで、大手事業者は、利用者の拡大を目指している一方で、中小事業者は、独自の学習プログラムを開発することで競争力の強化を図っています。

その他の業種別M&A(事業買収・売却)の特徴・動向や事例はこちら

M&Aの基礎知識
2022/02/20
後継難の企業と創業目指す人 浜松市が「お見合い」サイト
後継難の企業と創業目指す人 浜松市が「お見合い」サイト:中日新聞しずおかWeb

浜松市は、後継者がいない企業と創業希望者をつなぐ支援事業「ツグはまコンシェルジュ」を二〇二二年度から開始する。専用ウェブサイトも開設し...

M&Aニュース
2022/02/20
M&A成立に必要なスキルセットとは? M&Aアドバイザーが有するスキルで着目すべきポイント
M&A成立に必要なスキルセットとは? M&Aアドバイザーが有するスキルで着目すべきポイント

はじめに

 M&Aアドバイザーとは、M&Aに関連する業務に対して、アドバイスやサポートをする業務に従事するM&A専門家のことを言います。「ファイナンシャルアドバイザー(FA)」や「M&Aコンサルタント」と呼ばれるケースもあります。一般に、M&Aアドバイザーは、何らかの分野に特化した専門家というよりも、M&Aを希望する企業同士をマッチングさせ、スムーズなM&A取引をサポートすることに従事します。M&Aが成立するまでのプロセスには、マッチングや交渉といった業務のみならず、バリュエーションやデューデリジェンス 、契約書の作成など、会計や税務、法律などの専門知識を要する業務もあります。専門性の高い業務をM&Aを行う当事者のみでこなすのは困難のため、M&Aアドバイザーによるサポートが重宝されているのです。

このコラムでは、M&Aアドバイザーにはどのような資質やスキルセットが求められるのかについて解説していきます。

M&Aアドバイザーに求められる資質やスキルセット

[caption id="attachment_2648" align="aligncenter" width="1280"]M&Askills M&Askills[/caption]

(1)迅速な問題解決能力

 M&Aアドバイザーには、優先順位を素早くつける能力が不可欠です。M&Aアドバイザーの業務には、M&Aを行う当事者が、最も重要なタスクに集中できる環境をつくること、すべてのステークホルダーの利害を調整することが含まれます。M&Aアドバイザーは、問題が発生したときに解決するだけでなく、早期にリスクを認識し軽減することで、M&A取引の進捗を妨げるボトルネックを管理・解決するスキルが求められます。

(2)効果的なコミュニケーション能力と高い対人能力

 M&A取引は通常1人で進められるものではありません。一般的にはチームで行われます。M&Aを行うチームは、組織や業務の専門領域が異なるメンバーで構成される多様性の高い集団であるため、M&Aアドバイザーには高いコミュニケーション能力が求められます。M&Aアドバイザーは、組織内のあらゆるレベルの関係者に、目標や目的を明確に伝えなければなりません。さらに、統合と価値創造の進捗状況を報告するために、上級管理職、運営委員会、時には取締役会との定期的なコミュニケーションも重要になります。そのためM&Aアドバイザーは、知性を備えた強力な対人関係スキルを有していなければなりません。

(3) ビジネスと機能領域に関する理解

 M&Aのような大きな変革イベントで組織をリードするために、M&Aアドバイザーは、会社の経営状況、被買収企業の経営状況、競合他社の動向、各業界の主要トレンドについて深く理解している必要があります。それを踏まえたうえで、どのように物事を進め、どこに答えを探し、誰に連絡すればよいかを理解しておかなければなりません。M&Aアドバイザーは、さまざまな業務の流れの優先順位、業務ニーズ、責任を理解して、部門を超えた相互依存関係を予測・計画・解決することができなければなりません。

(4) 財務的洞察力

 M&A関連業務を行う際に、会社の財務に関する知識は必須です。M&Aの当事者となる両社の過去と未来の財務実績、そしてM&A後の企業の業績を理解する必要があります。さらに、M&Aアドバイザーは、統合予算の策定と管理、シナジーの特定、追跡、獲得について明確にアドバイスができなければなりません。

(5)戦略的思考能力

 M&Aアドバイザーは、M&A後を見据えた戦略的目標を常に念頭に置いてM&A取引を進める必要があります。戦略の策定と統合の指針の設定は、M&Aアドバイザーが最初に注力すべき業務の一つです。M&Aプロセスが進行中は、目標が変更されたり、新たな目標が設定されたりすることがあるので、常にM&Aの計画を見直し、最適化する必要があります。目標が進化する取引モデル、前提、組織の目標をサポートしているかどうかを確認する必要があります。

(6) 組織行動を理解した交渉力・動機付け

 M&Aは通常、上層部や株主からの大きな期待を背負ったプレッシャーのかかる環境で行われます。そのため、M&Aアドバイザーは、経営者が物事を成し遂げるために、誰に働きかけ、組織内でどのようなプロセスを踏めばよいかを知っていなければなりません。M&Aには数ヶ月から数年かかることもあり、予期せぬ障害や遅れに直面することも少なくないため、M&Aを実際に進めていく経営者のモチベーションを高い状態を維持することが不可欠です。

まとめ:M&A成立に必要なスキルセット

 M&Aのプロセスは複雑なものなので、M&Aアドバイザーに求められる資質・ビジネススキルセットは、非常に高いレベルが求められます。資質・能力のあるM&Aアドバイザーがサポートしてくれれば、M&A取引において心強い味方となることでしょう。会社の内部にこうした資質やスキルセットを持つ従業員がいることは稀なケースであり、自社内のリソースだけでM&Aを成立させるのは困難です。M&Aの手続きをスムーズに進めるためには、自社の希望に合うM&Aアドバイザーをみつけ、二人三脚で行うことが重要です。

M&Aの基礎知識
2022/02/20
M&Aの相手はどう探す?~M&A仲介会社を上手く活用しましょう~
M&Aの相手はどう探す?~M&A仲介会社を上手く活用しましょう~

M&Aを活用して会社を持続・成長させようと思っても、どうしたら良いかわからないという人は少なくありません。近年では、中小企業の事業承継問題が重要視されるに従って、特に中小企業においてM&A仲介会社が活用されています。このコラムでは、M&Aの相手先企業を探すために、M&A仲介会社の上手な活用方法を紹介していきます。

M&A専門家(支援会社・アドバイザー)を活用しよう!

 M&A専門家のメインとなるのはM&A仲介会社です。M&A仲介会社とは、譲渡企業と譲受企業の間に入り、M&Aを成約に導くための仲介業務を行う会社のことを言います。買収(株式譲渡、事業譲渡など)・合併(吸収合併、新設合併)・会社分割(吸収分割、新設分割)など、M&Aには様々な手法がありますが、どのような取引にも対応してくれます。M&A仲介会社のサービス内容は仲介会社ごとに大きく異なり、買い手側のM&Aをサポートする業者もいれば、売り手に特化したサービスを提供する業者も存在しています。

 仲介会社の主な役割は「M&A取引の仲介」です。M&A仲介会社の特徴は、当事者双方に対して原則「中立的」「客観的」ということです。近年、M&A仲介会社の数は増えています。M&Aを成功させるには、法務的な手続きや税務処理、相手企業の選定まで、幅広い経験が必要不可欠です。M&A仲介会社は、相手先の紹介(マッチング)などを行うのが一般的で、M&Aプロセスの初期段階の相談から、M&Aの成立まで、売り手と買い手の両者の要望を把握し、それぞれの利益のバランスを考えながら、条件の落とし所を探るようなかたちで交渉を進めていきます。

 また、M&Aに関する取引を行うにあたっては、相手先企業とのマッチングに成功してからも成約のため利害関係を調整しつつ複雑なプロセスを進める必要があります。こうした手続きをするためには高度な専門知識が必要です。M&A仲介会社は、M&A取引の相手先企業との間に入って、M&A取引が成約するまでに必要となる手続きをスムーズにしてくれます。

中小企業で使われているM&A会社

 M&A仲介会社は、多数の買い手・売り手の情報やネットワークを持っています。たとえば、自社の譲渡を検討したときに、その条件に最も合う候補先を紹介してくれます。多くの中小企業では、M&Aの取引をしたくとも、自社では相手先企業を見つけられないでしょう。M&Aを行いたいと思っている企業は多くてもマッチングできないからです。だからこそ、M&A仲介会社が存在しています。

 M&A仲介会社がサポートするのは、M&Aの相手探しだけではありません。M&A仲介会社によっては企画・立案の検討段階から、クロージングまでを幅広くサポートするサービスを提供しているため、M&Aの経験が乏しい経営者でもスムーズに各プロセスを進められます。M&Aの成否は譲渡金額の大小だけで決まるものではありません。双方の会社にとってシナジーがあり、従業員や取引先にとっても安心かつ信頼できる相手であるかどうか、といったポイントもM&Aを成功に導く重要な要素です。

中小企業庁によるM&A支援機関登録制度も開始

 中小企業庁は2021年8月に「M&A支援機関登録制度」を開始しました。M&A支援機関登録制度は、中小企業が安心してM&Aに取り組める基盤を構築するために、中小企業に対するM&A仲介業務又はファイナンシャルアドバイザー業務を行う事業者を登録・認定する制度です。この制度が誕生したことによってM&A仲介会社の質が一定に担保されるようになりました。この制度に登録する機関には、適正な取引ルールが盛り込まれた「中小M&Aガイドライン」を遵守し、中小企業庁にM&A成約の報告義務があります。この登録制度の設立されたことによって中小企業のM&A市場の実態把握と透明化につながり、中小企業の経営者が安心してM&Aを検討できる環境づくりが期待されています。

 従来は玉石混交といわれたM&A仲介会社ですが、マーケットの拡大と上記の制度整備も相まって、より質の高いM&A仲介サービスを提供する会社だけが残るようになっています。M&Aを行いたいと思っている会社は、仲介会社を活用してよりM&A取引を活用しやすくなりました。M&A支援機関登録制度に登録された支援機関の支援を受けた中小企業は、その活用に係る費用(M&A 仲介手数料等)が「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)」の補助対象となるなど、M&A取引を行うやすい環境が整いつつあります。

おわりに

 近年は、M&Aを効率的に進めるために、相手先企業とのM&A取引について仲介会社などに間に入ってもらうことが一般的となっています。M&A仲介会社は、事業を売却したい企業と、買収したい企業をマッチングさせ、M&A(企業の合併・買収)の成約を仲立ちするビジネスを展開する会社です。

 特に、中小企業庁が開始した「M&A支援機関登録制度」に登録しているM&A仲介会社を利用すれば、 M&A仲介会社の活用に係る費用(M&A 仲介手数料等)が「事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)」の補助対象となるなど、中小企業にとって多くのメリットがあります。M&A仲介会社を積極的に利用することが、M&Aの相手先を探すための近道になるでしょう。

M&Aの基礎知識
2022/02/18
会社を廃業するために必要な手続きと費用について
会社を廃業するために必要な手続きと費用について

はじめに

 会社が法人として成立するためには、法律上の手続きが必要となります。法律上の手続きを経て、法人格を取得します。会社を作るときと同じように会社を廃業する場合にも、法律上の手続きを経て法人格を消滅させなければなりません。しかも、会社の事業には会社の内部者と外部者双方が関わることから、それらの人々との利害についても調整しなければなりません。そこでこの記事では、会社を廃業する際に必要となる手続きと、それにかかる費用について詳しく解説していきます。

会社を廃業するために必要な手続き

 会社を閉鎖・廃業するためには「解散登記・清算人選任登記」と「清算結了登記」という2段階の手続きが必要です。 株主が社長一人なら自分だけの意志で解散を決められますが、他にも株主がいる場合は株主総会を開いて2/3以上の同意(株主総会特別決議)を得なくてはなりません。

会社を廃業するための手続きは、会社の解散→清算手続き→清算結了という流れになります。

会社の活動を終了させる(廃業する)ときは、本店および支店の所在地において「解散登記」を行います。会社は、定款で定めた存続期間の満了や定款で定めた解散事由の発生などによっても解散しますが、こうした原因で解散するのは例外的なケースです。ほとんど場合、自主的に解散することとなり、この場合、株主総会の特別決議を経ることにより、会社を解散させることができます。解散する際には、清算事務を行う清算人の選任も行わなければなりません。

 さらに、こうした一連の手続きが終わったら、解散日から2週間以内に、法務局で解散及び清算人選任の登記を行う必要があります。解散登記をすれば、会社は清算会社となり、以降は清算を行う目的でのみ存続することになります。解散登記手続きが行われた会社法人は、通常の営業ができない「清算会社」になります。

廃業のための清算手続き

 清算会社とは、会社財産の清算手続きを行う目的の範囲内でのみ存続する会社で、会社財産の処理を目的とした清算手続きを行います。清算手続きでは、まず清算人が会社の財産を調査したうえで財産目録・貸借対照表を作成し、株主総会の承認を得ます。次に、清算人は会社の債権者に対して、2ヶ月を下らない一定の期間内にその債権を申し出るべき旨を官報に公告し、把握している債権者に対しては個別に催告を行います。さらに、買掛金や借入金など会社の債務がある場合には、これを支払います。残った財産については、株主に対して分配する手続きを行います。会社を清算するにあたっては清算人を選出したうえで、会社が所有する財産をすべて調べるのです。会社の債権は回収され、債務の弁済や余剰財産の株主へ分配されます。

 清算が完了すれば、「清算結了の登記」を行って、法的に会社は消滅することになります。清算の結了とは、清算株式会社において、清算人が行うべき清算事務の一切が終了することをいいます。一連の清算手続きが終わったら、清算人は決算報告書を作成し、株主総会を開催して承認を得ます。これにより、『清算結了』となります。具体的には、清算株式会社の債権・債務・残余財産が一切ゼロとなった状態です。もし、会社の債権が未回収である場合には、清算が結了しているとはいえないため、清算結了の登記申請は受理されないことになります。

会社を廃業する手続きにかかる費用

 2019年に、中小企業庁がみずほ総研に依頼して調査した会社を廃業する手続きにかかる費用の内容について調査を行っています。その結果は以下図表1のとおりです。「登記や法手続などの費用」が最も多く、次いで「設備の処分費用」、「従業員の退職金」、「在庫処分費用」の順となっており、廃業に当たって様々な内容の費用が発生することが確認できます。

図表1:  廃業のために必要となった費用の内容

廃業のために必要となった費用の内容

 会社を廃業するための登記費用そのものは数万円で済みます。ただし、これらの手続きを自分で行うことはハードルが高く、専門家(税理士、行政書士、司法書士、社労士など)に手続きを依頼するのが一般的です。そのため、専門家に支払う報酬代金も必要となってきます。

 まず、清算結了登記を行うときには、登録免許税2000円がかかります。登録免許税は、登記申請書に収入印紙を貼付して納付しますが、通常は登記申請書の後ろに「収入印紙貼付台紙」を添付し、そこに貼付します。なお、支店がある場合には、支店所在地の法務局についても1ヶ所につき2000円の登録免許税がかかるほか、登記手数料として1ヶ所につき300円がかかります。登記手数料も収入印紙で納付します。

 使用していた機材や工場の機械などは、会社清算時に売却することができれば良いものの、買い手がつかない場合は処分しなければなりません。産業廃棄物の処分は専門業者でないとできませんから、会社清算時にはその処分費用がかかります。もし、機材や機械をリースしている場合、その残債の清算も必要です。当然、会社を清算するということになれば、従業員は解雇することになるので、退職金を支払います。勤続年数が長いほど退職金は高くなります。

 以下の図表2は、同じく中小企業庁が2019年にみずほ総研に依頼して調査した廃業の費用総額をまとめたものです。100万円以上の費用がかかることも珍しくはないのです。

図表2:廃業の費用総額

おわりに

 会社の廃業手続きは会社の規模が大きくなればなるほど複雑になります。様々な人々が会社経営と関わるようになるからです。その分、手続きも複雑になっていきます。手続きが複雑になればなるほど、専門的な知識が必要となり、高度な知識を有する専門家に依頼して手続きを進めなければなりません。そうなれば専門家に支払う報酬も高くなり、費用がかさみがちです。近年では、会社を廃業するよりも、M&Aを通じて事業を譲渡したりする方が費用を抑えられるケースもあります。事前にM&Aを検討して事業の継続の可能性を検討したうえで、事業の廃業に踏み切るようにしましょう。

参考:廃業届の書き方・出し方

M&Aの基礎知識
2022/02/20
生鮮専門店の出店にM&A…バローHD、スモールビジネス深耕のビッグな戦略とは
生鮮専門店の出店にM&A...バローHD、スモールビジネス深耕のビッグな戦略とは _小売・物流業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】

バローホールディングス(岐阜県/田代正美会長兼社長:以下、バローHD)は、青果、精肉、鮮魚に特化した生鮮専門店の開発を進め、2025年までに東名阪でそれぞれ約3 _ 生鮮専門店の出店にM&A...バローHD、スモールビジネス深耕のビッグな戦略とは _ 小売・流通業界で働く人の情報サイト_ダイヤモンド・チェーンストアオンライン

M&Aニュース
2022/02/20